不妊治療

仕事をしながら不妊治療をするために気を付けたこと

仕事を休んで通院しなければ不妊治療は進みません。普段から自分の仕事のやり方を整えておくことに加え、職場の理解がなければ通院にも支障をきたします。うまく乗り切るために私が気を付けたことを紹介します。

仕事内容について

まず私の仕事について。リケジョと言えるような検査の仕事で正社員として入社したのですが、3年10か月で異動になり、それからは社内広報をメインに8年3か月に渡って事務作業に携わってきました。結婚したのも、不妊治療をはじめたのも、社内広報の仕事をしている時でした。外勤で日帰りの取材や休日出勤のイベント対応がたまにあり、年に2~3回は宿泊を伴う出張もありました。

ホームページやSNSの更新を担当してたこともありますが、原稿を書くのがメインで、システムの構築は別の部署で行われていました。社内業務の効率化を進めるシステム構築にも関わっていましたが、社内のニーズを抽出して構築を依頼し、ひたすら不具合がないか検証するような仕事でした。

そのため、このブログを構築するときは、ブロガーの親友に手取り足取り教えてもらいました(笑)ベースを構築してからは、仕事で文章を書くことに慣れていたので、割とすんなりブロガーになれました。

部署の人間関係と有給休暇の取りやすさ

不妊治療クリニックへ初めて行ったとき、自分で言うのもなんですが33歳という若さで管理職を任され、バリバリ働いていました。部長、次長、その下のマネージャーでした。管理職では一番下っ端でしたが部下が3人おり、彼らの業務管理をしながら、プレイングマネージャーとして実務もこなす日々でした。

同じ部署に私より若い人はおらず、上司も部下も全員年上でした。感じの悪い人はおらず、人生経験が豊かな面々のおかげで、仕事はしやすかったです。これだけでも相当恵まれてると思います。

また、部内のメンバーそれぞれが、持病での通院、親の介護、子どもの学校行事などで有給休暇を取得していたため、私も有給休暇は取得しやすかったです。体外受精が始まってからは配慮してもらうことが多々ありましたが、そのおかげで、私は2回目の体外受精(採卵手術としては3回目)の結果着床しなかった時点まで、1年4か月に渡り仕事と治療を両立できました。

仕事で迷惑をかけないように配慮したこと

私は独身時代から有給休暇を利用して旅行することが多かったため、いつ休んでも大丈夫な環境づくりを意識しながら仕事をしていました。その日々の積み重ねが、不妊治療の通院をしやすい環境になっていました。

好きな仕事をし続けたいがために担当を他の人に絶対譲らなかったり、必要な資料を個人パソコンに置いたままという人がたまにいますが、その人が休んでいる日に問い合わせが来たら対応できなくなりますよね。「明日では困る!」なんて案件もあるかもしれません。仕事が止まる=迷惑がかかるということです。

私が実践して役に立ったことは、

  • 自分にしかできない仕事は作らない
  • 社内広報のスケジュールは部内全員が閲覧し書き込みできるフォーム管理
  • 社内ブログの作成などルーチン業務部内メンバー全員ができるよう教育
  • 自分が作った資料は、作成途中でも部内全員が見られるフォルダに保存
  • 休む前日には、資料の保存先や問い合わせがありそうな案件を部内メンバーに共有
  • メールの自動返信機能を使い、休む日は「お急ぎの場合は部までお電話下さい」と通知設定
  • 病院の待合室で社用スマホからメールチェックし急ぎの案件は対応を依頼

最後の項目以外は、独身の時から実践していました。そのため、不妊治療をしていることをどう伝えるか?のほうが悩みました。

不妊治療をカミングアウトするときの配慮

さすがに、体外受精に入ると休まないといけない日が増えるので、有給休暇の申請や業務の調整を考えると黙っているわけにはいきません。黙っていると、どんどん避けられない仕事の予定が入ってしまいます。私は体外受精への通過点である糖負荷試験に問題がなかったことから、そのタイミングで同僚や上司に相談しました。

少子化が叫ばれ、ワークライフバランスを大切にしようという風潮がある時代とは言え、自分のプライベートのために、周囲の方へ仕事の負荷をかけたり、犠牲を強いてしてしまうわけですから、申し訳ない気持ちは抱いていました。その気持ちを伝えるように心掛けました。

また、世の中不妊治療について詳しく知らない方のほうが多いため、人工授精と体外受精の違いが分からない、卵を凍結できることも知らないということもあります。理解してもらうためには相手の理解レベルに合わせて分かりやすく話す根気も必要です。同じ話をあの人にもこの人にもと、何度もしないといけないこともありました。例えば、上司の上司(役員など)にも伝えないといけない場合、上司から役員に伝えてもらうよりは、上司に了解をもらって、自分の口から役員へ説明に行ったほうが吉でしょう。

私は上司へ伝える前に、まず同僚の女性陣に丸秘で相談しました。私が休むと一番しわ寄せがくると思ったからです。 私以外の部内の女性メンバーは全員独身で子どもがいないメンバーでしたが、普段から心優しい方々なので、正直に伝えれば味方になってもらえると思いました。「私は子どもがいないから、私の分まで頑張って欲しい!」と励ましてもらえ、その後も絶えず心配や協力をして頂き、頭が上がりません。人生の酸いも甘いも経験した年上の方々ということも運が良かったと思います。 私の部署にはいませんでしたが、私は同世代で独身の女性や、時短勤務で業務がキャパオーバーな方へ話すほうが気を揉んでしまいそうです。

その後は上司と面談して伝えました。不妊治療ということで、上司から他の方へ私が休んでいる理由を言うことができないと思い、部内のメンバーには自分から伝えますと言いました。表向きは応援してくれていましたが、前もって休む日が分かっているわけではないため、仕事の調整に支障が出そうなことや、場合によっては代わりに行く仕事が増えるという点で動揺はしていたと思います。

体外受精スケジュールに入ると病院が午前中しか受け付けてくれないことや、土日も通院の可能性があることは事前に伝えましたが、既に決まっていた仕事には影響がありました。

体外受精のことを伝える前から決まっていた東京出張は、急きょ取りやめました。出張くらい行けそうな気がしていましたが、誘発剤で卵巣が腫れすぎ、血栓ができやすくなるからとドクターストップで新幹線に乗れなくなってしまいました。また、卵巣捻転のリスクがあるので、通勤はしても良いけれど安静にするように指導されました。

私自身が誘発剤初体験で、そんなことが起きると知らず、結局あとから迷惑を掛けてしまいました。これを読んでいる方が職場へ伝える時は、体力系の仕事や出張の仕事は、極力外してもらえるよう配慮をお願いした方が良いと思います。

管理職で良かったこと

管理職で良かったと思う点が、いくつかあります。

自分が業務を部下に振り分ける立場であったため、自分の手が回らない業務はいつも手伝ってもらっていました。そのため、病院から「次、この対応をお願いできますか?」とメールすると、進めてもらえる環境でした。

また、業務のスケジュールも自分の裁量である程度動かすことができました。例えば会議の日時を決める時、午前中は通院の可能性が高くなるため、「打ち合わせは午後なら大丈夫です。」と約束していました。

管理職には会社のスマホが支給されていたため、病院の待合室でもメールチェックができました。(逆にいうと、管理職は緊急事態には休んでいても何らかの対応をしないといけない。)

不妊治療にはお金がかかるため、管理職手当で平社員より給料が良くなっていたことも心強かったです。(子どもを産み育てる上でお金が必要になってきますので、できることなら退職せずに仕事を続けたかったですけどね。)

近くのデスクの方はよく休んでいることに勘付いていたと思いますが、私がけっこう午前休を取得していても、他部署の方はちょっと取材で外に出てるのかな?くらいで異変に気づいていなかったと思います。自分なりに働き改革を実践して午前休でも納期を守る!連絡を無視しない!極力迷惑を掛けない!残業しない!ことをモットーにバリバリ働いていました。もちろん、それは部署の全面協力があって達成できたことですが。

仕事が回れば休んでも大丈夫

普段から旅行などでちょこちょこと有給休暇を消化している方は、不妊治療をしてるとバレずに通院しやすいと思います(笑)

私は体外受精スケジュールに入るまで、「甲状腺の検査」「甲状腺の通院」を理由にだいぶ引っ張りました。不妊治療仲間が使っていた休暇申請の理由は「急にお腹が痛くなった」「まだ調子が悪い」です。女性なら急にお腹が痛くなる日ありますよね!

職場では計画的に有給休暇を取得することが推奨されていましたが、不妊治療中は排卵日が近づくと急に明日も病院に来てと言われることがよくあります。特に人工授精や体外受精では避けて通れません。

有給休暇を使って休むことは悪いことではありませんし、労働者の権利です。旅行にしても、通院にしても、自分がいない間でも会社は動いているということを忘れず、仕事が滞りなく回るように考えて休みをとることが美徳なのです。

私にとって、同僚間にあった仕事が回れば休んでも大丈夫という雰囲気と、仕事を代わりに回してもらえる環境が整っていたことは非常にありがたかったです。ただ、不妊治療が想像以上に長引き、結果的にかなり休んでいたため、上司が腹の底でどう思っていたかは分かりませんが(笑)

自分にしかできない仕事は作らない仕事が回れば休んでも大丈夫、という考えが自分の中にあってたとしても、上司や会社全体がそんな雰囲気ではない古い体質の会社や、人数に余裕がなく代わりに仕事をしてくれる人がいないため休みにくいという場合もあると思います。

2019年4月からは年10日以上の有給休暇の権利がある従業員は、最低でも年に5日以上有給休暇を取得しないといけないよう法律が改正されましたので、これからはあらゆる会社で上司から有給休暇の取得を促されるケースが増えることが期待されます。

ABOUT ME
hayachan
33歳で不妊治療クリニックに通い始め、次々と予期せぬ展開へ。34歳で仕事と治療の両立が困難になり泣く泣く休職。治療費は200万円を突破し、35歳で退職。そんなリアルをお伝えします。