不妊治療

良好胚でも妊娠せず着床障害の疑いが浮上、ストレスからうつ病に

二回目の体外受精の後、良好胚と言われた胚盤胞を子宮に移植し、楽しみにしていた妊娠判定を迎えましたが、結果は玉砕でした。ここで不妊治療をしてから1番のどん底を迎えました。メンタルの悪化が凄まじい中、一筋の希望の光となったことを含めて書きたいと思います。

妊娠判定は残念な結果に

前回の記事でお伝えしたように、二回目の体外受精では「良い卵が採れた。」と医師からお墨付きを頂いていたため、妊娠への期待も高まっていました。

さらに、一回目の体外受精のあと妊娠反応をかすった時の前触れように、今回も移植後から妊娠判定まで、下腹部に張りを感じていました。

そのため、今回も妊娠しているんじゃないか?と思いながら過ごしていました。

「移植をしたら妊婦と思って行動するように。」と口を酸っぱくして言われていたため、自転車を封印して徒歩で通勤するなど、できることはやりました。

もちろん、黄体ホルモンの補充も毎日忘れずやり遂げました。

移植から8日後の妊娠判定日は、職場に午前休を申請し、血液検査を受けなければならないため、朝イチからクリニックへ向かいました。

採血をしてから血液検査の結果を待つまでは1時間ほどかかり、長~く感じました。

診察室に呼ばれると、先生のトーンが低めで、もうその時点で悪い予感しかしませんでしたが、「残念ながら今回はダメでした。」と言われました。チーン。

妊娠反応はかすりもしておらず、着床できていなかったことが分かりました。

良好胚と言われていたのになぜ!?下腹部の張り感もあったのに!と、頭が真っ白になりました。

下腹部の張り感は、妊娠超初期症状ではなく、単に私が黄体ホルモンを服用すると張ってるように感じるだけで、妊娠とは無関係だったのだと、この時分かりました。

良い卵が採れても妊娠しないという事実がショックで、初めて診察室で泣いてしまいました。

看護師が背中をさすってくれたり、涙を拭くティッシュを持って来てくれました。

これまでは良い卵が採れればうまくいくんじゃないかと思って頑張ってこれました。

けれども、こんなにお金も時間もかけたのに、三回の採卵手術と二回の体外受精をしても妊娠しないなんて…と絶望感に打ちのめされました。

セクハラとパワハラが重なりうつ病を発症

独身の頃や体外受精を本格的にはじめるまでのセクハラ(プレマタハラ)については、下記の記事でも紹介したことがありますが、ちょうど、今回の採卵を控えていたころ、仕事で他社の方々との懇親会に出る機会がありました。

不妊と分かった時の精神的ショックの大きさを知って欲しい

その懇親会の席で「なんで子どもがいないの?」などをはじめ、ここに書くのも気が引ける反吐が出るようなセクハラ発言の数々を受け、そのひと悶着で精神的に疲れていました。

その件については、加害者とは別人の団体関係者が会社に謝罪に来られ、私も会社に申告して担当を外してもらうなど対応をしてもらえました。

この時に感じたのは、外部からのセクハラは社内と違って特定のセクハラ窓口がありませんが、会社員であれば、とりあえず自分の会社の上司、セクハラ窓口、コンプライアンス室に相談すると、こちらから取引や協力を取り下げることはできるということです。

(これがもしフリーランスで仕事している場合は、外部からパワハラやセクハラを受けても相談しようがなかったりするため、社会問題化してきています。)

私自身がもう加害者や、顔を合わせることになる会合と接点を持ちたくないと思っていたことから、担当を外してもらえて良かったです。この時は会社に守ってもらえたと思えました。

そんなことを乗り越えて二回目の体外受精に挑んだわけですが、それもまた失敗に終わり、すぐには原因が分からなかったため、これまでは軽んじていましたが、原因の1つにストレスもあるのではないかと頭によぎり始めました。

さらに、職場の人事制度が大きく変わるタイミングと重なり、管理職には昇給と共に一層のプレッシャーがのしかかりました。

半年間、体外受精による通院を認めてくれていた上司も、私の治療の終わりが見えず、管理職なのに外勤や休日出勤の約束でがきないことへ苛立ちを隠しきれなくなってきていました。

私はメンタルが弱ってる中でさらに精神的に追い込まれ、上司も制度の変革に対応すべくパワハラ的になり、これはお互いにとっても、部署の雰囲気にとっても良くないなと思いました。

本格的に心が折れた私は、仕事と不妊治療の両立に限界を感じ、不妊治療のために無給でもいいから期間や期限を決めて休職したいと考えるようになりました。

どのような手順で休職に至ったかは、下記の記事で詳しく述べています。

不妊治療で休職するには?プレマタハラで休職できた理由

結果的には、不妊治療クリニックからの紹介で心療内科(精神的)を受診することになり、心療内科の診断書で即休職が必要となりました。

自分としては、引き継ぎなど仕事をきちんと整理した上で休職したいと思っていましたが、私のメンタル不全はうつ状態・不安障害と診断され、思っていた以上に深刻で、十分な引き継ぎもできぬまま、次の日から会社に出勤できなくなってしまいました。

不妊治療クリニックでは、「ストレスは治療にとって良くない、ストレスは脳が排卵の命令をする邪魔をしたりするので、まずはストレスを減らすことが大事。」と言われました。

振り返ってみると、これまで排卵するであろう時期にセクハラ(プレマタハラ)やパワハラで突然37℃くらいのストレス性微熱が出たり、不眠になったりすると、排卵がなかなか起きず、基礎体温が高温期にならないことが何度かありました。

ストレスで排卵が止まるということは本当にあるのだなと実感しました。

私は橋本病で甲状腺クリニックにもお世話になっていますが、甲状腺のクリニックでも、「甲状腺の破壊のスピードを速める3つの原因は、ヨード、タバコ、ストレスだから、できるだけストレスを減らすよう心掛けた方が良い。」とアドバイスされています。

これらの出来事をきっかけに、薬ではどうにもならない、ストレスという問題と向き合っていくことになりました。

ストレスが甲状腺に及ぼした影響については、下記の記事をご覧ください。

甲状腺の破壊スピードを速めてしまうストレスの怖さ

着床障害の疑いが浮上

心身ともに終わりの見えない暗闇に突入した私でしたが、不妊治療クリニックの主治医と次の治療をどうするか相談したとき、一筋の希望の光が出てきました。

良好胚を2回移植しても妊娠に至らなかったことから、着床障害の検査をしてみることを提案されました。

自分では思いもしなかった不妊の原因ですが、以前からクリニックにその検査のポスターが貼ってあるのは気づいていました。まさか、それが自分自身に関わってくるとはです。

検査はERA検査(子宮内膜着床能検査)のことで、同時に検査ができるEMMA検査(子宮内マイクロバイオーム検査)、ALICE検査(感染性慢性子宮内膜炎検査)も勧められました。

そんな検査があるのなら、体外受精をする前に検査して欲しかった!と思いましたが、この検査を受けるには対象条件があります。

私は提供卵子でもなく、高齢にもまだ入らないので、良好胚を移植しているにも関わらず2回以上の体外受精不成功という対象条件にあてはまりました。

すなわち、私がこの検査を受ける対象の中に入るには、体外受精を2回失敗するしかなかったのです。

そう考えると、人工授精をすっ飛ばして、時間がかからない誘発剤を使用して、さっさと体外受精を2回終えて良かったのではないかと思えてきました。

人工授精や時間のかかる誘発方法を試していたら、さらに1年くらい時間とお金が無駄になっていたかもしれません。

初年度の不妊治療にかかった費用は自治体の助成金を受けられず、既に自腹で100万円を超える大金が飛んでいましたが、これが私の不妊の原因を特定するに最速・最短コースだったのかもしれないなと思えてきました。

ERA検査など3つの検査は保険適用外で、同時に受けると税込で16万円もかかりますが、それでも原因が分かるなら検査をしてもらいたいと思いました。

子宮のお休みでERA検査は先延ばし

二回目の移植をしたあとは妊娠しなかったので、また生理がきてリセットすれば、すぐERA検査を受けるためのホルモン補充周期に入りたいと思っていました。

しかし、クロミッド半錠だけのゆるい誘発と言えども、誘発剤を使用したので、1ヶ月卵巣をお休みさせることになりました。

主治医から「タイミング法でするのは構わない。」と言われましたが、それで妊娠できたら不妊治療クリニックに通ってないですよ…。

すぐにでも不妊の原因を知って、少しでも早く先の治療に進みたいと思っているのに、またも足踏みすることになり、その時は落胆しました。(メンタルのドン底でしたしね。)

思いは前のめり、でも体が追いつかないという状態でした。

しかし、悩んでいても来月までどうすることもできません。

話は前後しますが、この子宮のお休み中に、不妊治療の休職ができないかを模索し始めました。

休職すると平日の通院も行きやすくなり、仕事から離れることでストレスが緩和され、通院に専念できそうだと思っていました。

職場にとっても、不規則に休まれるよりは、期間や期限を決めて休む約束をしたほうが仕事や人員配置の計画が立てやすいと思います。

結果的には、突然休むことになってしまい、思いがけず早く休職することになりましたが…。

休職をしてからしばらくは、仕事が忙しくて手が回らず溜まっていた雑用を片付けようと、集中をそちらに向けることにしました。

集中することを見つけることで、嫌なことを思い出す時間が減りますし、急がば回れで、今は心身の休息を取る時間だと思うようにしました。

仕事をしている時は家事は親任せでおろそかだったのですが、休職してからは料理をするようにもなりました。

また、休職を心配した同僚らがご飯に誘ってくれたこともあり、お忍びで出掛けては、近況報告や息抜きをすることもできました。

家族、同僚、友人らの支えは、私のメンタル改善の助けとなり、本当にありがたかったです。

休職中に不妊治療を継続する葛藤

仕事が好きだった分、仕事を中途半端にしたまま休職生活に入ってしまい、最初の頃は置いてきた仕事が気になったり、仕事は辞めたくない!復帰したい!と思いながら過ごしていました。

私は不妊治療ではなく、メンタル不全を理由に休職しているため、休職当初は、休職中に不妊治療を優先することができない雰囲気がありました。

休職してすぐは、心療内科の医師から「妊娠する元気があるならメンタル不全じゃないのでは?と思われかねない。」と、休職中に不妊治療をすることに対して否定的なことを言われました。

「まずは仕事ができるくらいにまでメンタル不全を治すことが先決で、メンタル不全が治れば不妊治療を再開しては?」ということでした。そりゃそうですよね。

ただ、職場環境によるメンタル不全の原因には、ベースに不妊治療がうまくいかず自分自身のメンタルが弱ってしまったこともありましたし、私が不妊治療で休まないといけない時間を考えると仕事と両立できる限界を超えてきていることから、上司との人間関係もうまくいかなくなったと感じていました。

仮にメンタルが復活して、復職してから不妊治療を再開した場合、また休みで職場に迷惑を掛けることになりますし、そもそも有給休暇がほとんど残っていないため復職後は詰めて通院することができません。

うつ状態から開放されるまで、直接妊娠に関わる処置はできないとしても、不妊の原因究明のために何かできることがあるならば、休職中に不妊治療を継続したいと願っていました。

私は、仕事は40歳を超えてもできる、けれども不妊治療をするなら年齢的に1日でも若いうちにやらなければと思っていたため、焦りや葛藤がありました。

不妊治療クリニックの主治医には、「ストレスは治療に影響するから落ち着いてから採卵したほうがいい。」とアドバイスされました。ごもっともであります。

けれども、「ERA検査は遺伝子検査なのでストレスは結果に影響しない。今の状態でも検査は可能です。」とありがたいお言葉を頂きました。

私は心療内科の医師の同意も得て、まず休職中に着床障害の検査を受けることにしました。

やってみて分かったことですが、ERA検査を受けるまでは、ホルモン補充が必要で、仕事をしながらでは難しかったこともあり、心から休職して良かったと思いました。

ERA検査などの詳細については、下記の記事で紹介しています。

ERA検査のためにホルモン補充周期で子宮内膜の組織を採取した感想

ABOUT ME
hayachan
33歳で不妊治療クリニックに通い始め、次々と予期せぬ展開へ。34歳で仕事と治療の両立が困難になり泣く泣く休職。治療費は200万円を突破し、35歳で退職。そんなリアルをお伝えします。