体外受精を受ける際は、必ずおたまじゃくしの検査があります。元々、問題はないと言われていた夫ですが、より良い結果が出ればいいなという思いで、亜鉛サプリを服用し続けていました。初診の検査から3回目の体外受精まで、1年3か月の間に精液検査を受けた回数と、それらの結果からサプリの効果を夫の全面協力で検証しましたので、ご紹介します。
精液検査を受けた回数は5回
夫は不妊治療クリニックに通い始めてすぐに初回の精液検査を受けました。
その8か月後には、体外受精ができるかどうかの確認で2回目となる精液検査を受けました。
それらの結果は、下記の記事でも紹介しています。
その後、3回目の精液検査は、初回の体外受精の際に行われました。
前回の精液検査から約1か月後でした。
体外受精が終わっても、ちゃんと妊娠するまで気は抜けないので、夫は亜鉛サプリの服用はやめずに生活していました。
結局、せっかく凍結胚盤胞移植まで行きましたが、すぐ流産してしまいましたので、まだまだ夫の妊活は続きました。
4回目の精液検査は、2回目の体外受精の際に行われました。
前回の精液検査から約5か月後でした。
それも着床に至らず、夫は亜鉛サプリ生活などできることは続けていました。
5回目の精液検査は、3回目の体外受精の際に行われました。
前回の精液検査から約3か月後でした。
もうこれで体外受精を終わりにしようかと話をしていたことがあり、私は夫に「サプリやめてもいいんだよ。」と言ったこともあります。
しかし夫は、サプリを飲んでから成績が良かったのでその後も飲み続けていました。
ということで、これまで5回の精液検査を受けてきました。
どんな結果だったのか、のちほどそれぞれ振り返りたいと思います。
検査項目の違いと体外受精前の禁欲日数
初回と2回目の精液検査では、8~9項目の検査結果がありました。
精液量、精子数、運動率、奇形率、白血球、ゼリー、粘稠、精子活性、そしてアクロビーズテストの結果です。
これらは受精に必要な数があるか?、受精能力があるか?、顕微鏡受精ではなく体外受精でいけそうか?という判断材料になります。
結果は、下記の記事でも紹介しています。
そして、3回目~5回目の精液検査では、5項目の検査結果になっていました。
精液量、精子数、運動率、奇形率、白血球です。
既に、2回目までの検査結果で問題がなかったため、顕微鏡受精ではなく体外受精を実施することになっていました。
体外受精前に同意書の内容確認が毎回あるのですが、当日の精液検査で成績が悪い場合は朝10時までに再提出可能か?という項目がありました。
夫の仕事が休みで都合がつくときは可能、どうしても休めない場合は不可としていました。
幸いこれまでの検査で問題はなかったため、再提出で呼び出すことはなかったです。
体外受精当日はこれらの項目が正常であれば良さそうです。
また、体外受精前にクリニックからもらう注意書きには、「精子の状態をよくする為に、性交渉は採卵の数日前から控えて下さい。」と書かれていました。
具体的に何日ですか?と聞いてみたら、少なくとも2日と指導されました。
なんだかまわりくどい書き方ですが、精子の状態をよくする為なので、これは禁欲日数のことなのです。
性交渉を控えても、個人的な禁欲を控えないと意味がありません(笑)
これも夫にできる妊活の一環ということで快く協力してもらいました。
検査を受ける前にしていたこと
5回の精液検査を受けてきましたが、禁欲日数が違ったり、飲んでいたサプリが違ったりしていましたので、結果を比較する前に、それぞれの条件を整理しました。
検査回数 | 禁欲期間 | プロペシア | 亜鉛サプリ |
---|---|---|---|
1回目 | 4日 | 服用2年 | 服用せず |
2回目 | 半日 | やめて8カ月 | ディアナチュラ服用し2カ月 |
3回目 | 6日 | やめて9カ月 | ディアナチュラ服用し3カ月 |
4回目 | 2日 | やめて14カ月 | マカ亜鉛プレミアム服用し5か月 |
5回目 | 4日 | やめて17カ月 | マカ亜鉛プレミアム服用し8か月 |
クリニックから禁欲期間は少なくとも2日と言われており、逆に溜めすぎてもいけないかな?とは思っていました。
しかし、私の卵胞の成長がゆっくりで体外受精の実施日がなかなか思うように決まらなかったこともあったため、結果的に禁欲期間が長めになることもありました。
また、髪の悩みで服用していたプロペシアという薬は、1回目の検査のあとから服用をやめました。
内科の医師から「プロペシアは副作用で不妊もあるが、全員に出るわけじゃない、ですが可能性はあります。」と言われていました。
実際は、服用をしていても精液検査では基準値を下回っていなかったのですが、不妊治療クリニックの医師からは「妊娠のためにやれることはやっておいたほうがいい。」と言われたので服用をやめました。
そのため、髪のほうは徐々に寂しくなってきましたが、予定している体外受精を終えて一区切りつけば髪活を再開するつもりです。
亜鉛サプリは、最初ディアナチュラ ストロング39アミノ マルチビタミン&ミネラルを飲んでいました。
1日当たりの量に亜鉛が8.8mg配合されています。
内容量の300粒 (100日分)がちょうど終わる頃に、薬局に次のサプリを買いに行きました。
するとたまたま目にとまった別のサプリがあり、気分転換に変更してみました。
それがマカ・亜鉛プレミアムです。
1日当たりの量に亜鉛が10.0mg配合されています。
小林製薬の商品はネーミングセンスが良いですね。なんだか男の力がみなぎってきそうであります。
なお、喫煙歴は生涯に渡ってありません。
飲酒も普段は1滴も飲まず、たまに職場の飲み会があればビールやハイボールを数杯飲むくらいです。
果たしてサプリの効果はあったのか?
では、検査結果をご覧ください。
5回分の検査結果を比較
お待たせしました、ここでは一気に5回分の検査結果を報告します。
表の左側は基準値になりますので、毎回同じです。右側が検査結果です。
初回の検査の結果↓
初回 | 正常値 | 洗浄前 |
---|---|---|
精液量 | 1.5ml↑ | 2.2ml |
精子数 | 1500万/ml↑ | 5500万/ml |
運動率 | 40%↑ | 62% |
奇形率 | 96%↓ | 37% |
白血球 | 100万/ml↓ | 20万/ml |
2回目の検査の結果↓
2回目 | 正常値 | 洗浄前 |
---|---|---|
精液量 | 1.5ml↑ | 1.7ml |
精子数 | 1500万/ml↑ | 4100万/ml |
運動率 | 40%↑ | 61% |
奇形率 | 96%↓ | 32% |
白血球 | 100万/ml↓ | 10万/ml |
3回目の検査の結果↓
3回目 | 正常値 | 洗浄前 |
---|---|---|
精液量 | 1.5ml↑ | 3.0ml |
精子数 | 1500万/ml↑ | 11000万/ml |
運動率 | 40%↑ | 47% |
奇形率 | 96%↓ | 44% |
白血球 | 100万/ml↓ | 10万/ml |
4回目の検査の結果↓
4回目 | 正常値 | 洗浄前 |
---|---|---|
精液量 | 1.5ml↑ | 3.4ml |
精子数 | 1500万/ml↑ | 5700万/ml |
運動率 | 40%↑ | 74% |
奇形率 | 96%↓ | 37% |
白血球 | 100万/ml↓ | 10万/ml |
5回目の検査の結果↓
5回目 | 正常値 | 洗浄前 |
---|---|---|
精液量 | 1.5ml↑ | 3.4ml |
精子数 | 1500万/ml↑ | 17000万/ml |
運動率 | 40%↑ | 65% |
奇形率 | 96%↓ | 41% |
白血球 | 100万/ml↓ | 10万/ml |
5回分の検査結果から分かったこと
精液量は、禁欲期間がたった半日の2回目の検査が一番少なかったので、ならば禁欲期間が長ければ多いのか?と思いそうですが、単純にそういうわけではなかったです。
禁欲期間が6日と最長だった3回目の検査は、初回や2回目に比べれば精液量は増えていましたが、禁欲期間2日や4日であった、4回目と5回目の検査のほうがさらに精液量が増えていました。
精子数は、3回目と5回目の検査がそれ以外より1ケタ多かったです!
特に、禁欲日数が同じだった初回と5回目を比較すると、精液量、精子数、運動率、白血球で成績がよくなっており、プロペシアをやめ、亜鉛サプリを服用してきた効果が表れました。
これは嬉しい結果です。
精子数が1ケタ増えると、奇形率は30%台から40%台に上がってしまいましたが、精子数が5千万個から1億個と倍に増えている中で、奇形率が数%上がるだけでおさまっているということは悪くないんじゃないかと思います。
もし体外受精がうまくいかなくても、妊娠がうまくいかなくても、より良いおたまじゃくしのために亜鉛サプリ生活は続けたいなと思えました。
ただ、さすがに6日も禁欲すると運動率が自己ワースト記録になってしまいました…。
やはり溜めすぎてもよくないのだなと結果が教えてくれました。
運動率が一番良かったのは、禁欲2日目で受けた4回目の検査でした。
禁欲期間が短いほうがフレッシュさがあり運動率は高いのではないか?と思いましたが、意外にも禁欲半日より2日目のほうが運動率が良いという結果でした。
幸い検査は全部問題なしでしたが、元気でも禁欲半日では精液量が基準値に対してギリギリだったので、体外受精前は少なくとも2日禁欲をとクリニックで指導されるのは理にかなっていると思います。
5回の検査のうち、クリニックの採精室で提出した場合と、自宅で採取してカップで運んだ場合がありました。
自宅で採取した場合でも、冷気に触れないようにするなど運搬時には気を配っていました。
いずれも同じ仕様のカップに入れ、採取後すぐか、遅くとも2時間以内に検査が実施されましたので、運搬による結果への影響は大したことはないと思われます。
カップの運び方については下記の記事で紹介しています。
やはり結果へ一番影響が大きいと思ったのは、禁欲期間ですね。
亜鉛のサプリメントも良い効果をもたらしてくれたと思いました。
成人男性の1日当たりの亜鉛の必要量は11mgとされていますが、厚生労働省によると亜鉛の耐容上限量(健康に影響がない最大の摂取量)は成人男性で1日40〜45mgです。
亜鉛は食べ物にも含まれていますし、亜鉛強化のプロテインなどを利用されている方は、サプリで亜鉛を摂りすぎないようご注意下さい。
逆に私は女性不妊の一因として亜鉛不足を指摘され、基準値に到達するまで7カ月を要しました。
詳しくは下記の記事で解説しています。