2カ月間苦しんだ咳喘息が治まり、ようやく不妊治療再開OKとなりました。気管支喘息が再発しないよう妊娠中にも使える吸引薬に変更してもらい準備万端です。不妊治療クリニックに相談に行くと、すぐに5か月前に凍結していた受精卵を戻すため移植周期に入ることになったのですが、院長の考えが変わって新たに取り入れられた薬や検査がありました。予定通りの治療だった点、これまでの治療と違った点を詳しくお伝えします。
Contents
インフルエンザの予防接種
今回の凍結胚盤胞移植を控えた生理中に、インフルエンザの予防接種を受けました。
お得に予防接種を受けた方法など、詳しくは下記の記事をご参照ください。
カウフマン療法で移植するためホルモン補充を開始
私はERA検査で、子宮内膜が着床に適した時期になるのが普通の人より12時間ほどズレているということが判明していたため、今回の移植はカウフマン療法という、ホルモンを薬で補充して人工的に生理周期を作り、時間を厳密に管理する方法で臨むことになりました。
ERA検査の結果について、詳しくは下記の記事をご参照ください。
▼ERA検査、EMMA検査、ALICE検査、子宮内膜日付診の結果
カウフマン療法は、ERA検査を受ける際にも経験していたので、下記の記事内の「ホルモン補充周期で大変だったこと」とかぶるところがありますが
▼ERA検査のためにホルモン補充周期で子宮内膜の組織を採取した感想
今回の記事では2度経験して分かったことや、違っていた点を主に紹介していきたいと思います。
移植の相談時に新たに勧められた薬と検査
以前は生理初日にクリニックへ電話して、通院日を確認しなければならず、それだけで医師や看護師に判断を仰いだと電話相談料を取られていました。
しかし、そのシステムが数カ月前から廃止され、主治医から「移植周期に入る時は、生理の終わりかけに来てください。」と言われていました。
終わりかけって具体的に何日目??とツッコミたくなりますが、2年も通院してたらだいたい分かるでしょと思われてるのか、その辺りの説明は省略になってきていました。
私はERA検査の時と同じく今回も、生理4日目に移植周期に入りたいと相談をしにクリニックへ行きました。
その日に移植周期に進めることになり、予定通り今回の移植周期はERA検査の時と同じく、ホルモン補充周期(カウフマン療法)で進めることになりました。
まず女性ホルモン(エストロゲン)を補充し、卵胞の成長や排卵を止めつつ子宮内膜をぶ厚くします。
そして、仮排卵日を作るために黄体ホルモンを補充し、ERA検査の結果を踏まえて仮排卵から108時間±3時間で凍結していた胚盤胞を子宮に移植します。
なぜ、女性ホルモン(エストロゲン)を補充すると卵胞の成長や排卵が止まるのか?というと、女性ホルモンを補充することで卵胞刺激ホルモン(FSH)や黄体形成ホルモン(LH)が抑制されるためなんですね。
しかし女性ホルモン(エストロゲン)は子宮内膜をぶ厚くする作用があり、多胎妊娠も防げるのでちょうどいいというわけです。
ここまではERA検査を受けた時のやり方と何ら変わりなく、私はERA検査の時と同じ薬、同じスケジュールで移植になると思っていました。
ところが、新たに漢方薬の併用や亜鉛、銅、ビタミンDの検査を勧められました。
次回の診察は絶食で朝一からクリニックへ行き、採血を受けて亜鉛、銅、ビタミンDの検査をすることになりました。
のちほど、それぞれの薬や検査について詳しく説明していきます。
エストラーナテープで女性ホルモン補充

生理4日目の夜、お風呂に入ってから女性ホルモン(エストロゲン)を補充するためにエストラーナテープを腹部に貼ることになりました。
久光製薬の0.72mg(1枚あたり)のエストラーナテープを使用しました。
このような使い方は保険適用外になるので、費用はややお高めです。
費用については、体外受精にかかった費用としてまた下記の記事でご紹介しています。
▼3回目の体外受精&移植にかかった費用とそれらの助成金を振り返り
エストラーナテープは2日に1回の交換のため、間の1日はシールを貼ったままお風呂に入らなくてはいけません。
真っ直ぐの姿勢でテープを貼ると、翌日お風呂でかがんだ時にテープにしわが寄り、すき間からシャワーの湯が当たってしまうことがあったので、かがんだ状態でテープを貼るようにするとすき間ができにくかったです。
エストラーナテープの貼り始めから1週間は、ERA検査の準備期間と同じように、下腹部に2枚ずつテープを貼っていました。
ところが、生理開始から12日目の診察で、子宮内膜の厚みが6.4mmと分かり、主治医から「移植は確実に8mmを超えてからしたほうが良い。」と言われました。
ということで、さらに厚みを増やすべくテープを1枚増量し、その日の夜から3枚ずつ貼ることになりました。
いつもは下腹部に2枚貼っていましたが、かゆくならないよう前回のシールの位置とずらしたほうが良いので、3枚とも下腹部に貼ってしまうと貼り替え場所がなくなり困ってしまいます。
そのため、私は2枚は下腹部、1枚は臀部に貼るようにしました。
それよりも、これまで子宮内膜の厚みについて薄いと指摘されたことはなかったので、あれ?私どうしたんだろう?と思いました。
私は多嚢胞性卵巣のため生理周期が長く、自然周期で移植する場合は排卵まで3週間くらいあり子宮内膜が8mmの厚さになる時間が十分あると思いますが、ホルモン補充周期は排卵まで2週間くらいで進めるため厚くなりにくいのかもしれません。
けれども、ERA検査を受けた周期ではエストラーナテープを増やさずに2枚ずつのまま2週間で8mmに達していたので、自分から出る女性ホルモンが減っているのかな?とふと加齢の影響を考えてしまいました。
ERA検査から5カ月経っていましたし、もう35歳目前です…。
もしかすると、5カ月前までは、使い続けると子宮内膜が薄くなると言われていた排卵誘発剤のクロミッドを使っていたので、その影響が出てきているのかもしれません。
そうこう考えている間もエストラーナテープ3枚生活を続け、生理開始から16日目の診察では、無事に子宮内膜の厚みが8mmを超えていました!
また、その日に黄体ホルモンを補充して仮排卵日とすることになり、移植日も決定しました!
ということで、今回はエストラーナテープ補充すること13日間で仮排卵日を迎えました。
思い返せば、ERA検査を受けた周期は10日間で仮排卵日を迎えていたので、むむ…ERA検査の時と3日分条件が異なってしまったな…と思いました。
しかし、女性ホルモンの補充期間の違いは影響しないようで心配無用です。
大事なのは、仮排卵の時間から何時間で胚盤胞を移植するかということになります。
ですので、何か用事があって移植日を1日遅らせたいなどの事情があれば、女性ホルモンの補充を1日延長しても良いのです。
私は病院が週末混むかもしれないからという理由で、こっちの都合も聞かず看護師から「移植は来週でもいい?」と女性ホルモンの補充を2日延ばされそうになりましたが…。
私から「それが最短の日程ですか?土曜なら都合がいいんですけど。」とダメ元で聞いてみると、「最短は土曜ですね、土曜でも移植はできますよ。」と言われ、できるんかい!!!と心の中でツッコミました。
言いなりになってたら、自己負担で高価なエストラーナテープを+2日分買わされていたところでしたよ。
相変わらず1日でも早く妊娠したい、チャンスがあれば前に進みたいと思っている患者の気持ちは二の次なんだなと思った出来事でした。
私が感じたエストラーナテープの副作用についても紹介しておきます。
エストラーナテープを貼り始めてから、吹き出物がなくなって肌はきれいになり、自分で言うのもなんですが、顔がツヤツヤしていました。女性ホルモンのおかげだろうなと思います。
黄体ホルモンの補充を開始したら吹き出物が復活しましたが、これは自然周期でもよくあることで、この時は季節柄、お肌の乾燥も原因かもしれません。
また、ERA検査の周期にエストラーナテープを使用した時も少し気になっていたのですが、私は新しいエストラーナテープを貼った日は眠気がすごくなりました。
熟睡できるのは良いのですが、朝になっても何時間でも寝ていられそうな眠気が襲い、休職中ということもあり、朝に家の用事を少し片づけたらまた昼まで二度寝するということが度々ありました。
そんなこんなで、エストラーナテープ生活を送っていたわけですが、今回のテープ使用期間はERA検査の時より長く、生理4日目から始まり、仮排卵日以降も続き、移植後も続き、妊娠判定日まで計27日間続きました。
漢方薬「温経湯」を併用することに

これまで2年近く不妊治療クリニックに通ってきましたが、医師から漢方薬を勧められることはありませんでした。
がしかし、移植周期に入る相談をするため生理4日目にクリニックに相談に行ったところ、突然「最近は移植周期に漢方を併用してるんです。」と主治医から漢方薬の温経湯(ウンケイトウ)が処方されました。
今まで会計時に漢方薬を受け取っている患者さんを何人も見たことがありましたし、別のクリニックで不妊治療をされていた諸先輩方からも漢方薬を処方されたと聞いたことがあり、なぜ私は漢方薬が処方されないのだろう?とよく疑問に思っていました。
医師または患者本人が「できるだけ自然に妊娠を」と思う西洋医学よりは東洋医学派の方なのか?
はたまた、西洋医学では不妊の原因が特になさそうで打つ手がなくなり漢方に移るのか?
私は甲状腺ホルモンの薬(チラージンS)を過剰ギリギリまで服用して代謝が良くなっているはずだからか?
などなど、処方されない理由をよく勝手に考えていました。
ネットサーフィンで、不妊治療でよく処方される漢方薬の種類を調べたこともありました。
なので、温経湯を処方すると言われた時は、あぁ、不妊治療で一番使われてる漢方薬キタ―!と思いました(笑)
実は主治医が数カ月前に学会で体外受精や移植をする患者に漢方薬を併用すると成績が少し良くなったという発表を聞いてきたので、その論文で使われてた漢方薬を処方しはじめたそうです。
主治医いわく「これで子宮の血流が良くなると思うから、飲んでみて。」とのことでした。
早速1日3回、食前または食間に温経湯の服用を開始しました。
おかげで、1日の服用スケジュールがこんなに複雑になってしまいました↓
・朝食30分前:チラージンS 1錠(甲状腺ホルモン補充の薬)
・朝食後:気管支喘息再発予防の吸引薬(妊婦でもOKの薬にしてもらいました)
・昼食と朝食の間:温経湯1袋、ラクトフェリン1錠
・昼食と夕食の間:温経湯1袋、ラクトフェリン1錠
・夕食後:葉酸がはいったプレママのためのサプリ3錠
・お風呂上り:エストラーナテープを貼りかえる(2日に1回)
・就寝前:温経湯1袋、ラクトフェリン1錠、気管支喘息再発予防の吸引薬
もう1日中、服用と食事の繰り返しでした…。
こんなの仕事をしていたら、きっちりこなせる自信がないなと思いました。
私は飲み忘れないように、毎回服用するたびに日付を書いたメモ用紙に正の字を付けていました。
私が温経湯を飲んだ直後は、頭に血が上る感じがしてのぼせるような感覚があります。
ツムラから出ている医療用の保険適用で買える漢方薬だからか、よく効いています。
これまで私は家族の中で一番寒がりだったのに、手足がポカポカして平気な時に、家族が「寒いからストーブをつける!」と言い出すなど、漢方薬の効果で逆転したこともありました。
温経湯を服用したのは、生理4日目から移植の前日まで計17日間でした。
移植が終われば、別の漢方薬に切り替わりました。
その理由や種類については、下記の記事をご覧ください。
▼3度目の胚盤胞移植から妊娠判定日まで~外国製の早期妊娠検査薬を使った感想~
温経湯が気になる方は、Amazonや楽天市場で購入できるものもありますよ!
ビタミンD、銅、亜鉛の検査を受けることに
私が通っている不妊治療クリニックは、栄養指導をそんなに厳格にしている病院ではありませんでした。
EMMA検査の結果、ラクトフェリンのサプリメントを服用するよう言われたことはありますが、それくらいです。
それが通院して約2年、この移植周期に入るタイミングで、主治医から「最近はビタミンD、銅、亜鉛の検査をしているので、次回絶食で来て血液検査を受けて下さい。」と告げられました。
正直、検査をしてくれるのはいいけど、今さら!?と思いました。
主治医いわく「亜鉛は受精、銅は着床、ビタミンDも妊娠に関係している。この病院で検査した人でビタミンDが基準値だった人は3人だけです、サプリを飲んでいた方です。ほとんどの人は不足しています。」とのことでした。
このクリニックでは、3か月前からビタミンDの検査やサプリの販売をやり始めたようです。
下記の記事でも紹介しましたが、私は甲状腺のクリニックで亜鉛の検査はしてもらっていました。
甲状腺の医師のほうが女性不妊と亜鉛の関係について気にされていて、亜鉛欠乏症ギリギリだった私は7カ月サプリを飲み続けてやっと基準値に達していたのです。
それゆえ、移植前に血液検査で不足が分かったところで、すぐにサプリを飲んでも効果はないんじゃないの?何でもっと早くに血液検査してくれなかったの?と思ってしまいました。
亜鉛の数値はいつも甲状腺ホルモンの検査結果と共に不妊治療クリニックへ提出していたのでカルテにコピーが残っており、そのことを伝えると主治医は改めてそれらを見返しました。
しかし、甲状腺クリニックでは絶食で採血していなかったので、「直前に食べたもので変わる可能性もあるから亜鉛も次回検査します。」となりました。
私は「亜鉛不足が分かってからずっとビタミンD、銅、亜鉛を含むマルチサプリを飲み続けていて、それで血液検査に臨みますけどいいですか?」と確認しました。
すると、何のサプリか確認されたので、私が飲んでいるサプリについてスマホでメーカーのHPの製品情報を示したり、亜鉛が基準値に達するまでにかかった期間などを私が主治医に教える形になりました。
これまでは不妊治療クリニックに亜鉛の検査結果や亜鉛の服用量を報告しても、コピーを取るくらいでスルーだったのに、今回はやけに医師の関心が高くて、そのサプリについて調べておきますとおっしゃっていたり、急にどうしたんだろう?という感じでした。
でも、これまでやっていなかった検査を導入されたり、積極的にデータを集めようとされてるのは良いことだなと思いました。
ただ、もうちょっと早く気付いて欲しかったです…(笑)
実際の検査は、12日目の診察時に絶食で採血をし、検査結果は約1週間で出ると言われていましたが、結果をもらえたのは9日後、移植当日でした。
詳しい結果は、下記の記事でご紹介しています。
黄体ホルモンを補充して仮排卵日と移植時間が決定

今回は、生理開始から数えて16日目から黄体ホルモンを膣坐薬(ルティナス)で補充していくことになりました。
カウフマン療法では、女性ホルモンを補充することで卵胞刺激ホルモン(FSH)や黄体形成ホルモン(LH)の作用を抑制しているため、排卵は起きないのですが、黄体ホルモンを体に入れると、体はこの日が排卵日と認識して高温期に入ります。その日を仮排卵日と呼びます。
私はERA検査の結果、排卵から108時間±3時間(4日と半日±3時間)で移植をすることになっていたため、黄体ホルモンを入れる時間が厳格に決められます。
クリニックは午前中しか移植の処置をしていないので、午前11時に移植をするために、逆算して4日と半日前に黄体ホルモンを補充する段取りとなるはずでした。
ところが、主治医から「108時間前にあたる23時に坐薬を入れてね。」と言われていたのに、医師が部屋を去ってから、看護師に「先生は23時と言っていましたが、3時間前倒しの20時に入れてもらいます。」と指示されたのです。
その時はあれ?移植時間が3時間早くなるのかな?くらいの感覚で、即疑問を口に出せなかったのですが、結局移植時間は11時のまま変更されず、その日はモヤモヤしたまま帰りました。
他の病院に通院されている方々からすれば、医師がいないところで看護師が指示を出すこと自体あり得ないと言われました。
私も、薄々以前からおかしいなとは思っていましたが、個人クリニックで院長がほぼ1人でたくさんの患者を捌いていて、常にバタバタしているため、暗黙の了解で、聞きたいことは看護師を通して医師に聞く、薬の服用など看護師でもできる説明や注意事項は看護師から1:1で聞くというのが定着しているのです…。
話を戻すと、ルティナスを最初に入れた日時が、仮排卵日になります。(仮排卵日というよりむしろ仮排卵時間ですよね。)
看護師から「早速、今夜から1日2回入れてもらいます、特に夜は毎日時間厳守です、もし夜20時に入れられなかったら移植の時間に関わってくるので電話して下さい。」と念押しをされていました。
これでは、排卵時間から移植のタイミングまでの黄体ホルモンを補充する時間が、3時間+108時間で111時間になってしまいます!
何か理由があるんだろうと思い、とりあえずやり始めましたが、そんな時間に胚盤胞を戻しても着床の窓が閉まってしまうのでは!?…と不安が募るばかりでした。
ふと、今のところ、ERA検査は12時間刻みでしか結果が出ないようなので、もし着床に適した時間が18時間ずれている人がいたとしたら、12時間±3時間にも24時間±3時間にもあてはまらないから、どういう結果になるんだろう?と思いました。
なので、そんな小刻みに時間のことに神経質にならなくても、結果が変わらないのであればいいのですが、元検査職のリケジョとしては検査精度は気になるところです。
3時間早い理由を教えてもらえないと、あまりにもモヤモヤしてしまうので、移植当日に聞きました!
長くなるので、移植当日のことと一緒に次の記事で紹介します。
で、この黄体ホルモンの補充が始まってからは、1日の服用スケジュールがさらに複雑になってしまいました↓
・朝食30分前:チラージンS 1錠(甲状腺ホルモン補充の薬)
・朝食後:気管支喘息再発予防の吸引薬
・8時:膣坐薬ルティナス1錠
・昼食と朝食の間:温経湯1袋、ラクトフェリン1錠
・昼食と夕食の間:温経湯1袋、ラクトフェリン1錠
・夕食後:葉酸がはいったプレママのためのサプリ3錠
・20時:膣坐薬ルティナス1錠
・お風呂上り:エストラーナテープを貼りかえる(2日に1回)
・就寝前:温経湯1袋、ラクトフェリン1錠、気管支喘息再発予防の吸引薬
もう机の上は薬だらけですよ…。
よく「妊活頑張って」と言ってもらえますが、頑張るの意味は、単に肉体的な痛みや精神面の痛みに耐えるだけではなく、こういうスケジュールをミスなくこなすことにもあるんだろうなと思う日々です。
ルティナスを使用したのは、16日目からで、移植後も続け、とりあえず妊娠判定までの計9日間でした。
妊娠反応が出たらさらに続けることになります。結果はどうなることやら?
G-CSF子宮腔内注入をするかどうか?
生理開始から16日目にあたる日に、移植日が5日後と決定したのですが、その時に看護師から突然こんなことを言われました。
「G-CSF子宮腔内注入をするなら2日後に来てもらわないといけません。先生は何度か移植を経験して妊娠が難しい方に提案されてます。また先生からお話があると思います。」と。
G-CSF?なんだそれ?子宮に注入?そんなこと今まで一切聞いてなかったけど…と思いました。
でもうっすら、二段階移植やSEET法のことは独自に調べていたので、それと似たようなことだろうなと推測はつきました。
受精卵からは、もうすぐ着床するよー!子宮内膜さん、準備しといてねー!のようなシグナルが出ていると考えられています。(受精卵と子宮内膜で交互にシグナルを送りあっているという説もあります。)
それを不妊治療に取り入れた手法が、二段階移植、SEET法、G-CSFになります。
それぞれの違いを簡単に説明しますと、
二段階移植とは、体外受精でできた受精卵を2日培養した初期胚を先に子宮に戻し、シグナルを出してもらえたら子宮内膜が着床しやすい状態になっているのを期待して、さらに3日後に5日間培養した胚盤胞を子宮に戻す方法です。
なかなか体外受精で結果が出ない方に勧められる方法ですが、多胎のリスクがあり、受精卵が2個以上ないとできないので、胚盤胞のストックが1個だけの私には到底できない方法です。
一方、SEET法とは、私が説明するより開発した英ウィメンズクリニックのホームページをググってもらうほうが分かりやすいのですが、受精卵を培養したときの液をとっておいて凍結し、凍結胚盤胞移植を受ける2~3日前にその液を子宮に注入する方法です。
これなら胚盤胞が1個でも受けられ、多胎のリスクもないので、画期的な方法なのですが、私は体外受精後に培養液を凍結保存してるわけもなく、これまたできません。
そういう人には、同じような作用が期待されている薬を注入します。それが、GM-CSF(顆粒球マクロファージコロニー刺激因子)というものです。
聞いたら、それで妊娠率が良くなるなら藁をもすがる思いで注入してみたい!と思うところではありますが、なぜ移植の直前に言うの?移植のスケジュールを相談しに行った時に聞いていれば考える時間もあったのに…となんだかまた不信感です。
それに、ERA検査を受けた時に、「次の移植の時は同じ薬でやらないともしかすると結果が違ってくるかもしれないから。」とおっしゃっていたのは主治医です。
G-CSF子宮腔内注入をするなら25,000円(税抜)と聞き、夫に相談なしで勝手に決めたくないしなぁと複雑な気分になりました。
もう、このお守りを買えばさらに運気が上がりますよ!と商売されてる気分です…。
もっと事前にきちんと話してもらえてれば、納得してオプションに付けていたと思いますが、こういうのって提案するタイミングや言い方ですよね。
ほんと残念なクリニックです。そしてそこに2年で250万円近く投資してしまった残念な私です。
私が渋っていると、主治医から「今回はERAの結果から時間をズラして戻すから、G-CSF子宮腔内注入はなしでも良いと思いますよ。それを併用すると1.2倍妊娠の成績は良くなりましたが、これが1.5倍だったら全員にお勧めするんですけどね、1が1.2倍になるだけだから。」と助言を受け、今回注入はしないことになりました。
こんなこともありましたが、移植の説明は一通り受けたことになり、移植の同意書や、移植当日の注意事項が書かれた案内文書をもらって病院をあとにし、5日後の移植当日に備えることになりました。
移植日にはまたクリニックへの不信感が募ることが色々とあり、次の記事も愚痴が多くなってしまいそうですが、どんなことがあったのかまた頑張って書きたいと思います。