不妊治療

3度目の凍結胚盤胞移植当日、不安や悲しみのワケとは?

自身3度目となる凍結胚盤胞の移植に臨んだ当日は、色んなことがありました。過去2回の移植は自然周期で排卵後5日目を狙って移植していましたが、うまくいきませんでした。しかし、今回はERA検査の結果を踏まえて、ホルモン補充で仮排卵日を作り、排卵から108時間±3時間に移植することになりました。てっきり仮排卵日から108時間で移植してもらえるのかと思いきや、なぜか111時間で行われました。そして、移植後はクリニックへの不信感が増し、転院先を探し始めました。

凍結胚盤胞移植当日の持ち物

移植の当日は便通を整えておいて下さいと言われていたので、前日に薬局に浣腸を買いに行きました。

また、膀胱に水分が溜まっているほうがエコーが見やすくなら、飲み物の持参を勧められていたため、ペットボトルの飲み物も購入しました。

前夜は忘れ物がないよう下記の荷物をセットしました。

  • 凍結胚盤胞移植の同意書(夫婦の署名捺印入り)
  • ペットボトルの飲み物
  • Tシャツ
  • 靴下
  • 生理用ショーツ
  • 生理用ナプキン(昼用)

ここまではクリニックから言われている持ち物ですが、私の場合は甲状腺クリニックで受けた最新の血液検査の結果も提出するために持って行きました。

基礎体温表は、移植当日は必要ないと言われます。

 

そして、移植当日の朝。

朝食を食べることも、化粧やコンタクトをするのもOKなので、8〜9時くらいまでそれらの時間に使いました。

私が通う不妊治療クリニックでは、移植当日は朝10時にクリニックに電話することになっています。

まれに凍結していた胚盤胞を融解させた時にひび割れが入ったり、移植がキャンセルになることがあるためです。

その電話で、「すぐクリニックへ来てください。」と言われる可能性が高いので、電話の前にトイレで浣腸の儀式を済ませておかないといけません。

何度も浣腸を試してきた私が使いやすいと思ったのは、じゃばらになっているものです。

丸い形のものより、液が残りにくいのです。

つつがなく儀式を終え、10時ピッタリに不妊治療クリニックへ電話し、培養士に繋いでもらいました。

すると、培養士から「胚盤胞がゆっくり膨らんできていますので、移植したいと思います。膨らみが遅いため45分後に来てください。」と言われました。

(このクリニックは、医者や看護師に電話するとあとから電話診断料が請求されますが、この時は培養士に電話するので、診断料はかかりません。)

今回は夫がクリニックまで車で送ってくれました。

出るものは出し切ってきていたため、車中では持参したペットボトルの飲み物で、早速水分補給をしました。

移植前の血液検査と水分補給

クリニックに到着後、すぐに受付で診察券、移植の同意書、甲状腺ホルモンの検査結果を提出しました。

数分後、採血室に呼ばれて、エストラジオール(E2)とプロゲステロン(黄体ホルモン)の検査が行われました。

採血が終わると夫婦で手術患者用の個室へ案内され、私は手術着に着替えました。

ここで最後の水分補給をします。

膀胱に溜まってるいけど漏れはしない、処置中もなんとか我慢できるくらいの状態をキープです。

移植は11時に行う予定だったので、11時前に手術室へ呼ばれました。

夫は「頑張ってね!」と送り出してくれました。

胚盤胞が子宮に戻る様子を手術室のモニターで確認

手術室の前室でキャップをかぶって手術室へ入りました。

もうこの手術室に入るのは7回目です。これで最後になりますように!と神頼みです。

採卵の時と違って、今回は点滴も繋がれていませんし、血圧測定もありませんでした。

私が手術台に横になると、看護師により足が片方ずつベルトで台に固定されるのは毎度のことですが、両手は自由です。

医師がiPadで、1時間半前の胚盤胞の顕微鏡写真を見せてくれました。

医師いわく、「これは1時間半前の様子なので、今はもう少し胚盤胞が膨らんでいると思いますが、本当はもうちょっと膨らんでおいて欲しかったんですけどね。でも移植の時間が決まってるので戻しますね。」とのこと。

お腹の上にジェルが塗られ、看護師に腹部エコーの機械を押し付けられました。

そんなに押したら、膀胱が…と思うくらいの強さです。

医師が患部を消毒しはじめると、いよいよだなーとこちらも緊張してきます。

子宮に管が入るときはチクッと一瞬痛みますが、移植で痛みを感じるのはここだけで、採卵に比べたら全然大したことないです。

ベット横のモニターでエコーの映像が見えるようになっているため、管が子宮の中に入ってくる様子が分かりました。

医師が声をあげ、私のフルネームを読み上げると、それに呼応し、隣の培養室から、「はい!○○○○○○さん!」とフルネームの声出し確認が聞こえてきて、私の胚盤胞が管に入ったようです。

医師に「はい!この白いところに入りましたよ!」とモニターを見ながら教えてもらい、終了です。

移植は痛みもなくあっという間に終わるのですが、今回は始まりから終わりまで、私はひたすら尿意を我慢することに気が取られていた感じでした(笑)

看護師が足のベルトを外して、私のパンツを履かせてくれ、起き上がるのを手伝ってくれます。

手術室を出てて、前室で使い捨ての帽子を取り、個室へ戻りました。

個室でこぼれた涙、培養士の悲しい言葉

個室に戻ると、手術をサポートしてくれたベテラン看護師が「個室の暖房つけてきますね。着替えていいからね。」と言って部屋を出ていきました。

着替えて部屋が暖まるのを待っていましたが、寒さが我慢できずベットの布団にくるまりました。

 

そこへ培養士がきて、今回子宮に戻した胚盤胞の説明用紙を持ってきてくれました。

凍結時のグレードが3CCの胚盤胞を、回復培養中アシステッドハッチングをして戻したとことが書かれていました。

つまり、移植直前のグレードがありません。

去年はじめて移植をしたときは、移植直前の胚盤胞は5BA(5は孵化を開始)だったと教えてもらえましたが、今回は4(孵化する前の胚盤胞で中身が膨らんで透明体が薄い)にも満たない胚盤胞のようです。

ちなみに、数字のあとのアルファベットは赤ちゃんになる部分のグレード、後ろのアルファベットは胎盤になる部分のグレードを指します。(Aのほうが良いとされる)

紙には移植前の胚盤胞の画像が印刷されていましたが、私が見ても透明帯(卵の殻)が厚いなと感じたので、レーザーで透明帯に穴を開けるアシステッドハッチングが実施されたのは納得です。

 

ここからは、実際の会話のやり取りです。

培養士「今回の卵は凍結した時のグレードがCCと悪く元気がなかったため膨らみも良くなかったのですが、移植の時間が決まっていたのでちょっと早いんですが戻しました。元気がないのは、グレードの悪い胚盤胞にはよくあることで、早めに溶かしていればもうちょっと膨らんだかもしれません。」

「他の患者さんで、グレードが悪い胚盤胞の場合、早めに溶かしていたりするんですか?」

培養士「いえ、ここではしていません。」

「ということは、どんなグレードの卵でも溶かし始める時間は同じ時間なんですか?今朝は何時から溶かしていたんですか?」

培養士「いえ、溶かし始める時間は決まっていません。他の業務の都合で、日によって違います。今朝は7時半から溶かしていました。グレードが悪い卵を前夜から溶かしたりできればいいと思うんですけどね。」

「…。それは私に言われても、今さら言われてもって思うんですが…。」

心の中で、グレードによって膨らむ時間が違うという傾向が経験上分かっているなら、こんなところで私に言わず、院長に提案して、事前により良い方法を考えてよ…と思ってしまいました。

 

培養士「今回は元々グレードが悪く元気がなかったのでそこはご了承下さい。」

「そうですね。それより、気になっていることがあるんです。」

培養士「どんなことですか?」

「私はERA検査で排卵から108時間±3時間で移植するべきという結果だったんです。だから私は黄体ホルモンを入れてから108時間で移植してもらえると思っていました。院長からも『11時に移植するから、108時間前の23時に黄体ホルモンを入れてねと』言われていたんです。でもその後、院長が去って看護師と1:1で説明を受けた時に、黄体ホルモンを入れる時間を3時間で前倒しするよう指示されました。その時は、私は移植時間が前倒しされるのかな?と思っていたんですが、そうでもなく、11時に移植になりました。どうしてなんですか?こんな時間に移植したら、もう着床の窓が閉じてないですか?

培養士「3時間早めたのは、6時間(105〜111時間)の間、卵を子宮に置いておくためじゃないですか?」

「いえ、それは計算が違いますよ。黄体ホルモンを108時間前より3時間早く入れたので、移植まで111時間になります。」

培養士「あ!ほんとですね。理由はあとで先生に聞いてみますが、着床は6時間よりもっと長い時間をかけて進むと言われていますし、108時間±3の範囲であれば、気にしなくていいと思いますよ。それより、今回の胚盤胞はグレードが悪くて元気がなかったので、孵化に時間がかかるかもしれず、うまく着床するかどうか…。」

 

私は移植時間のことを質問しているのに、こんなに何回も「グレードが悪い」とか「元気がない」と言われると、さすがに気分が悪くなり悲しくなりました…。

しかも、培養士は黄体ホルモンを入れる時間を長くした理由について実は何も知らないのに、無理に答えようとして、足し算と引き算を間違えて墓穴を掘る始末。

もし今回着床できなくても病院側は悪くない、着床しないのはあなたの卵のせいと伝えたかったのでしょうか…?

私は、「もうグレードが悪いのは知ってます。先生に移植時間がなぜ111時間になったのか、納得できる理由を教えてもらえればそれで良いですから。」と伝えて、培養士との会話を終えました。

 

横で一部始終を聞いていた夫も、腑に落ちない顔をしていて、私と同じくクリニックへ不信感を抱いていました。

まだ着床してませんが、胚盤胞は我が子なわけですから、こんなにしつこくグレードが悪いだの元気がないなど言われて、気分が良いわけありません。

産まれる前からこんな風に言われてかわいそうだなと感じて、私は涙がこぼれてきました。

それに、111時間では着床の窓が閉じるのではないか?という疑問が晴れず、ここまで頑張ってきたのに看護師の計算間違いで遅く移植されたのではないか?という不安が拭えませんでした。

足し算と引き算を間違えた医療ミスかな?今回はうまくいかなさそうだな…という悲しさが増すばかりでした。

看護師とのやり取りと処方された薬

悲しい気持ちの中、部屋の寒さに震えること1時間、暖房のことを聞くためナースコールを押しました。

すると、先ほどのベテラン看護師がやってきてくれました。

私が「寒いんです…」と言いかけると、あっ!と思いだしたような顔で暖房を入れに行き薬を持って戻ってきました。

看護師から「暖房を入れると私が言ったのに、他の仕事で忙しくて忘れてました、ごめんね。」と謝られました。

これまでの採卵や移植の際は、ここまで雑に扱われたことはなく、むしろ高額な手術費用を払う単価の高い患者だからか丁寧な対応をしてもらっていましたが、なんだか今回はハズレを引いた気分です。

 

看護師からは、朝の採血の結果をもらい、今日から9日後の妊娠判定日まで使う薬が手渡されました。

ホルモン検査の結果はこんな数値でした↓

エストラジオール(E2) 176.46 pg/mL
プロゲステロン(黄体ホルモン)  5.82 ng/mL

黄体ホルモンをもっと上げる必要があるということで、ルティナス膣錠は1日2本から3本に増量されました。

自然周期で移植をした際は、移植後に看護師から黄体ホルモンの形成作用のあるHCGを3000単位注射されていたのですが、この日は注射なしでした。

また、自然周期の移植後ではルティナス膣錠と併用して、口から服用する黄体ホルモンの錠剤(デュファストン)を処方されていたのですが、今回錠剤はありませんでした。

 

そして、抗生物質3日分漢方薬9日分も渡されました。

漢方薬は、昨日まで温経湯を服用していましたが、今日からは当帰芍薬散料に変わりました。

その理由や漢方薬の種類については、また別の記事で詳しくご紹介したいと思います。

 

看護師から「培養士から移植時間について気にされていると聞いたのですが、それも先生から説明してもらいますね。」と気にかけてもらいました。

しかし、そこしか伝わってないのは不本意なので、培養士との会話を一部始終伝えて、私が気を悪くしている理由をお話ししました。

それから、移植時間は3時間前倒しの理由以外にも、医師と看護師で言うことが違うのはどちらを信じたら良いのか分からなくなるということもお伝えしました。

私がはっきり言うことで、病院の対応が少しでも改善されれば良いのですが…。

医師の説明とクリニックへの不信感

主治医(院長)が午前診を終えてから個室に顔を出してくれました。

私が一番疑問に思っていた、移植前に黄体ホルモンの補充時間を3時間増やした理由は、院長自ら「私が言ったことが間違えてました、それでいいんです。」と謝って理由を教えてくれました。

院長いわく「ERA検査をやり始めた当初は108時間なら108時間で戻していたけれど、成績が良くない方もいたんです。黄体ホルモンを少し早めに入れると少し成績が良くなったので、最近はそうしているんです。孵化し始めている卵を戻すので、黄体ホルモンを早めにしないと間に合わないんです。着床の窓の閉じかけを狙っているわけではないんです。」とのことでした。

私は脳内で、それは孵化し始めている卵だからで、今日戻したような胚盤胞の状態では108時間で戻した方が良かったんじゃないのかな?でも今さら言ってもどうにもならないし…、と悶々と考えていると、院長がこう続けました。

「でもね、今日の胚盤胞はもうちょっと膨らんでいたらという段階だったので、もしかするとまた着床のタイミングがズレてしまうかもしれません。こればかりは、妊娠判定の血液検査をしてみないと。」

や、やはり…。

今日の手術は妊娠できそうな期待が一つも持てません。

お会計で19万円払いましたが、ドブにお金を捨てているような気分でした。

 

黄体ホルモンの3時間前倒しが医療的に正しいとすれば、今回は、看護師が正しかったわけで、医師のミスを医師がいないところで看護師が是正してくれた、ということなんですが、医師の指示が間違えていたなんて私のような患者には分からないのでどうしようもないです…。

このクリニックを卒業して、よその病院に通っている方に話すと、「他の病院では看護師が医師と違う指示を患者にするなんてあり得ない。あのクリニックは医師への質問が看護師を通してとか、看護師と1:1で大事な話が行われるシステムが定着しているやはりおかしいと思う。」と、貴重なご意見を頂きました。

今に始まったことではないですが、このクリニックの受付スタッフの態度や説明が悪く、私は以前からクリニックへのイライラがたまっていました。

それに加えて、今回、医師や培養士への不信感も重なったことで、結果が出なければセカンドオピニオンで転院先を探したいと本気で考え始めました。

 

現実に、このクリニックで体外受精をしたけどうまくいかず、その体外受精に至る過程で不信感を抱いて転院し、再評価してもらったら割とすぐに妊娠したという同級生もいます。

その同級生からは、「あのクリニックに通っててうまくいかないなら自分の体のせいと思わないほうがいい。」と言われ、よっぽど嫌なことがあったんだろうなと同情するとともに、こんな優しい言葉をかけて励ましてくれたことに感謝です。

 

また別の時には、院長がいないときにこのクリニックで働いている看護師から、「このクリニックは40代の方が4割と多いのもあるけれど、妊娠率が低いから転院して環境変えるのもいいと思います。」と言われたことがありました。

看護師から妊娠率の低さを聞いてしまうと転院したくもなりましたが、その時は胚盤胞を預けて凍結費用を払っていたためすぐには転院できない状況で、凍結胚盤胞を使うまではとりあえずここに通い続けようと思っていました。

クリニックで嫌なことがある度に、人質を取られてる気分になっていましたが、もう卵は戻ってきました。

帰宅すると、夫は熱心に転院先の候補をネットで検索してくれました。

一方、私は着床してくれるよう、横になってのんびりしていました。

妊活中にレンジでチンして繰り返し使える「ゆたぽん」をもらったのですが、これを布団に入れると温かく寝れるので、特に冬場、体を冷やしてはいけないプレ妊婦や妊婦さんにすごくおススメです!

この日はビタミンD、亜鉛、銅の採血結果も分かったのですが、長くなるので、また別の記事で紹介します。

ABOUT ME
hayachan
33歳で不妊治療クリニックに通い始め、次々と予期せぬ展開へ。34歳で仕事と治療の両立が困難になり泣く泣く休職。治療費は200万円を突破し、35歳で退職。そんなリアルをお伝えします。