不妊治療

夫婦で染色体検査を受けて分かったこと

私は以前通っていた不妊治療クリニックの院長から「これ以上ここでできる検査はない。着床前診断や遺伝子検査ができるクリニックに転院するなら紹介状を書きます。」と言われ、転院することになりました。ここでは、夫婦の染色体検査を実際に受けるまでの経緯や、結果についてご紹介したいと思います。

遺伝子検査を実施している病院

まず、夫婦の遺伝子検査胚の着床前診断など、遺伝子系の検査を行ってくれるかどうかは病院によります。

人によっては、何らかの持病があったり、親族に遺伝的疾患があるなどの理由で、不妊治療を始める前から遺伝的な心配を感じている場合もあると思います。

もし不妊治療のスタート時点で、遺伝子検査を受けられる施設で治療を進めたい!と思う方は、不妊治療専門病院のホームページを検索して、検査ができそうか確認してから通院するのが良いと思います。

遺伝子検査を実施している病院は、遺伝カウンセリングが受けられるなどの条件を満たし、検査の認可がおりている必要があり、必然的にある程度組織が大きめの病院となります。

一例として、私が最初に通っていた、院長が一人で切り盛りしている不妊治療の個人クリニックでは、遺伝子検査は実施していませんでした。

私自身は最初に病院選びをしていた33歳の時点で、そこまで高度な医療に行き着くとは考えもしていなかったため、あのときこっちの病院にしておけば…という後悔はないのですが、今は転院する運命だったのだと受け止めています。

遺伝的な心配がある方や、年齢的に転院を繰り返す時間も惜しい方は、最初の病院選び次第で時短になるかもしれません。

遺伝子検査の対象となるには

遺伝子検査はそれなりに費用がかかることから、不妊治療のスタート時点で検査してもらえる病院は少ないと思います。

検査対象となるには、持病や遺伝子疾患の心配がある場合や、体外受精や移植を何度も経験したけれどうまくいかないなど、一定の条件を設けていることが多いです。

ただ、まだ少数派ではありますが、最初の不妊治療検査項目に遺伝子検査のオプションを含んでくれていて、希望してお金さえ追加すれば受けられる病院もあるようです。

私はそのほうがいいなと思う派です。

問題ない結果であれば安心できますし、本格的な治療を始める前に原因を知ることができれれば、闇雲な治療でお金や時間をドブに捨てなくてもいいですしね。

遺伝子検査と染色体検査の違い

遺伝子検査と言っても、どんなことまで分かるかは、その病院の検査項目次第です。

検査料金も、数万円〜数十万円とピンキリです。

私は、なんとなく検査料金が高いほうが、検査項目が多めで、より色々調べてもらえるのかな?と思っていました。

私たち夫婦は、他の病院の遺伝子検査の料金をネットで見て、30万円以上するものだと覚悟していました。

ところが、転院した病院で提示された染色体検査の費用は夫婦2人で48,000円(税別)でした。

もし1人だけの場合は24,000円(税別)です。

保険適用外の全額自己負担ではありますが、正直「安っ!」と思ってしまいました。

でも、安いのには理由があったのです!!

 

ご参考まで、他の病院の30万円以上する妊娠前遺伝子検査(保因者スクリーニング)はホームページに

遺伝性疾患の原因となる信頼性の高い変異をほぼ全て網羅する331種類の遺伝子を選び、それをNGS(次世代シーケンサー)で検査します。その結果、被験者が遺伝性疾患の保因者であるか明らかにする

と記載されていました。

私は値段が安くても同じ検査をしてもらえるのかな??と淡い期待を抱いていましたが、やはり値段が違うと検査内容が全然違いました。

 

なぜこんなに違うのか?

今さらながら気づいたのですが…

そもそも、私たちが受けた検査は、遺伝子検査ではなく染色体検査でした!!(笑)

皆さんも、遺伝子検査と染色体検査は同じようなことだと思っていませんか?

え?私だけかな?

念のため、その違いを簡単に解説しますね↓

 

理科の話になりますが、DNAが何個か並ぶと、遺伝子という情報になります。

私は勝手にこのレベル(遺伝子レベル)で調べてもらえると思っていたのでした(笑)

しかし、調べてるのは染色体の像だったのです!

XXとかXYとかに見えるもの、それが染色体の像です。

Xのような形をしている染色体は、DNAの連なりがたくさん巻かれてできているものです。

つまり染色体は、遺伝子がぐるぐる巻きになった超巨大な塊なのです。

 

私が一番伝えたかったことは、遺伝子検査染色体検査では、調べている階層が違うということです。

大きな塊を調べるか、さらにその塊を構成している細かい配列を調べるかで値段が違うのは当たり前ですよね。

遺伝子検査の費用は高く、染色体検査はそれに比べればお手頃価格だった謎がやっと解けたのでした。

夫婦で染色体検査を受けるには

結論から申し上げますと、私たち夫婦は、転院した病院の初診で染色体検査を受けることになりました。

けれども、すんなり話が進んだわけではありませんでした。

 

初診では夫婦揃って院長とお話しました。

その中で、これまでの治療歴を検査データや問診票で示しながら全て話しました。

また、前の病院で「着床前診断や遺伝子検査ができる病院へ。」と言われ転院してきたことも告げました。

しかし院長は、夫婦の染色体の検査は「今すぐしなくてもいいのでは。」となり、まずは前の病院でしていなかった検査項目のうち費用が安めの検査をいくつか勧められました。

 

私たち夫婦は、染色体の検査を受けるために来たのに…という悶々とした気持ちになりました。

染色体の検査は検査結果が出るまでかなり時間がかかるということも心に引っ掛かっていました。

その後、看護師との話し合いの中で、「夫婦の遺伝子検査を受けるためにこの病院に来たのですが、どうやったら受けられるんですか?」「私の弟夫婦も6年以上不妊なんです。」と食い下がりました。

そんなやりとりで私たち夫婦の不安や本気度が伝わり、看護師から院長に再度確認してもらえ、院長から検査の許可が出たのです!

 

染色体の検査は、院長が必要と認めないと受けることができず、同意書へのサインが必要でした。

夫婦どちらか片方だけ染色体検査を受けるということも可能ではありますが、2人同時に検査したほうが望ましいのは明白です。

私たちはもちろん2人揃って受けることにしました。

同意書には、以下のような選択肢もありました。

原因が見つかったときパートナーに自身の結果を知らせない

今後の治療方針に影響のある結果が出た場合にどちらの結果か分からないようにする

私たち夫婦は、お互い原因があるならきちんと知りたいと思っていたため、普通に開示することを選びました。

 

そして、私は初診の日に看護師から染色体検査の採血を受けました。

夫は当日は保険適用外の検査ができず、翌日に染色体検査の採血を受けました。

別々になった理由は、病院の決まりで保険適用外の検査は保険適用の検査と同日に実施してくれないためです。

夫婦それぞれ、染色体検査以外にも複数の検査項目を受けたのですが、保険適用か否かや検査予約の都合などで、検査日を分けて通院しました。

さらに、染色体の検査を受ける患者は、別日に遺伝カウンセリングの予約も必要で、結果が出てから夫婦で遺伝カウンセリングを受けることになりました。

検査結果が分かるまでの日数

転院先の病院では、初診の際に染色体検査のほかにも、HIVなどの感染症をはじめ、色々な検査が行われることになりました。

検査項目によっては、以前の病院で1年以内に受けていた証明があれば省略できましたが、HIVなどの感染症はこの病院の決まりで初診と1年ごとの再検査が義務付けられているようでした。

私は血液検査の他に、尿検査もありましたし、膣内の分泌液の採取もありました。

 

ほとんどの検査は、1〜2週間もあれば結果が出るのですが、染色体検査だけは通常1ヶ月かかると言われました。

しかし運悪く、病院の年末年始休みが重なり、染色体検査の結果は6週間はみておいて欲しいとなりました…。

先に結果が出たものだけでも聞きたいところでしたが、全ての結果が分かってから治療方針を相談することになるため、結局は分けて通院するより1回で済ますほうが、来る手間や診療費用を考えると合理的ということでした。

 

せっかく転院して、これから心機一転頑張るぞ!と意気込んでいたのに、待ち時間が長すぎると最初は気が遠くなっていました。

でも前向きに考えれば、1番時間が必要な染色体検査を初診で終えたことで、最短で進んでいる!と思うこともできました。

この6週間の間に、夫婦で万が一の結果が出たときのことも話し合いました。

どちらに原因があるかお互いきちんと知りたいということで同意していましたが、原因があれば治療を進めるのか?やめるのか?そこまで約束していませんでした。

話し合いの結果、どちらかに染色体異常があればスッパリ不妊治療を諦めて、DINKsで楽しく生きていこう!ということでも意見が一致したので良かったです。

染色体検査の結果から分かること

夫の仕事の都合で、染色体検査の結果は、私が一人で聞きに行くことになりました。

結果の用紙には、モノクロのミミズが這っているような写真がプリントされていました。

これが私の実際の結果です↓

なんとなく、X や x のように見えるところがありますが、Kにしか見えないものもあります(笑)

この紙ともう一つ紙をもらい、そこには【検査結果】染色体異常は認められませんでした。と記載されていました。

結果、夫婦とも問題なしでしたが、染色体の写真を見たときは、これで何が分かるんだ?という感じがしました。

どうやら、染色体の本数や形が分かるようです。

たしかに本数は全て2対になっており、合計46本あるので、どこかが1本とか3本ということはなさそうです。

2本ではなく、1本の場合はモノソミー、3本はトリソミーと言いまして、その場合は染色体異常とされ不妊の原因になるものもあります。

形は、通常より長いとか短いとかで、転座型染色体異常や均衡型構造異常が分かるのかなと思いますが、私のような染色体のド素人が見ただけでは正常なのか異常なのか全く分かりません。

問題ないと言われているので、これが正常なのでしょう。

あとは、性染色体が私はXとX、夫はXとYになっていたので、そこで女と男との違いを感じたくらいです。

 

この染色体検査で自分に原因があると分かれば、スッパリ不妊治療をやめられる!と思っていただけに、問題がないと言われてちょっと複雑な気もしました。

ひとまず、奥さんと共に不妊治療中の実弟には、私の染色体には異常がなかったことを伝えました。

結果をもらってから受けるはずだった遺伝子カウンセリングは、異常がなかったのでキャンセルしても良いことになりました。

遺伝子カウンセラーの方は系列の病院を予約に合わせて回っていて、けっこう無理して私たち夫婦の予定と合わせて下さっていたかもしれないのに、あっけなく予約をキャンセルすることになりました。

 

染色体検査に問題がなかったことで、ますます原因不明の不妊に思え、先の見えないトンネルに突入しかけた私ですが、初診に受けた検査で1つだけ引っかかった項目がありました!!

まさか、それで引っかかるとは…という項目でしたが、転院しなければ検査をすることもなかったので、転院して良かったと思えました。

その検査については、また別の記事で詳しくお伝えします。

ABOUT ME
hayachan
33歳で不妊治療クリニックに通い始め、次々と予期せぬ展開へ。34歳で仕事と治療の両立が困難になり泣く泣く休職。治療費は200万円を突破し、35歳で退職。そんなリアルをお伝えします。