不妊治療

消えた子宮内の乳酸菌、転院してすぐ「グラム染色」で引っかかる

最初に通っていた病院で着床障害の一因を調べる「EMMA検査」を勧められ、子宮内フローラ(細菌)の乳酸菌が少し足りていないと指摘された私ですが、それから乳酸菌を増やすべく医師の指導でラクトフェリンのサプリをずっと飲み続けていました。

その後、凍結胚盤胞移植がうまくいかず転院することになったのですが、転院先の病院で子宮内フローラに乳酸菌がいるかを調べる「グラム染色」検査を受けることになりました。検査結果を告げられるとまさかの陰性!!子宮内の乳酸菌がゼロになっていたことが判明し、衝撃が走りました…。

ここでは、子宮内フローラの検査方法の違いから、子宮内の乳酸菌が減る要因、どのような薬を飲むことになったのか、食生活で気を付けた点などをご紹介します。

EMMA検査とグラム染色検査の違い

妊娠に適した子宮の環境として、子宮内フローラ(細菌)のうち乳酸菌が90%以上を占める環境が望ましいと言われています。

私が最初に通っていた不妊治療クリニックでは、なぜかグラム染色検査を実施しておらず、EMMA検査(子宮内マイクロバイオーム検査)を受けるまで子宮内フローラについて考えたこともありませんでした。

どちらも着床障害を知るうえで役に立つ検査なので、通院初期にグラム染色検査を必須検査項目にしている転院先の病院はなんてまともなんだと思わずにはいられませんでした。

まずは、それぞれの検査の違いからご説明します。

EMMA検査

EMMA検査は、保険適用外の高額な検査です。

子宮内膜の組織をピペールで吸い取り(すごく痛い!)その検体の中の微生物の遺伝子を検出して調べることで、乳酸菌や病原菌がどれくらいの割合で存在しているかを明らかにします。

EMMA検査は、ERA検査(子宮内膜着床能検査)と同時にする場合が多いと思います。

私が採取された時の感想や、結果の詳細は過去の記事でもご紹介しています。

ERA検査のためにホルモン補充周期で子宮内膜の組織を採取した感想

ERA検査、EMMA検査、ALICE検査、子宮内膜日付診の結果

グラム染色検査

一方、グラム染色検査保険適用の検査で費用は安いです。私がグラム染色のみ受けた時の請求書は自己負担額1,010円でした。

採取方法も簡単で、綿棒のようなもので子宮の手前(子宮頸管)をこするだけなので痛みはほとんど感じません。

ただ、検査方法は昔ながらのアナログな方法で、採取した分泌液に染色薬をかけて顕微鏡で色の違いを観察するだけです。(実は私、仕事でやっていたことがあります。)

紫色に染まるものをグラム陽性菌、染まらないものをグラム陰性菌と呼び、世の中の微生物はこの2つのどちらかに分類することができます。

乳酸菌がいると紫色に染まりますが、ビフィズス菌も紫になります。大腸菌やサルモネラ菌は紫に染まりません。

患者が受け取るグラム染色の検査結果には、「陽性」または「陰性」としか書いていません。つまり、いるか・いないかしか分からないのです。

ということで、グラム染色検査は、EMMA検査のような子宮内フローラのうち乳酸菌が何割を占めていますという詳細なことを知る検査ではないんですよね。

例えば、子宮内フローラのうち乳酸菌が占める割合が90%以上と多くても、30%と少なくても、顕微鏡で存在を確認できれば「陽性」となってしまいます。子宮頸管からの採取ではありますが、そこに出てくる乳酸菌は子宮内から降りてきているので、子宮内に仲間の乳酸菌がいるだろうと推察できるわけです。

逆に「陰性」の場合は、たまたまその検体の中にいなかっただけでは?と思いたいところですが、医師いわく、子宮頸管からの採取で全く乳酸菌が確認できない場合は子宮の中にもいない可能性が高く、治療と再検査が必要ということでした。

子宮内の乳酸菌が消えることがあるの?という衝撃

私が前の病院でEMMA検査を受けた時は、子宮内フローラに占める乳酸菌の割合が86.82%という結果で、90%にちょっと足りていませんでした。

その時の医師からは、「全くないわけではないので、薬を使わなくてもラクトフェリンのサプリメントを3カ月以上服用すると改善するだろう。」と指導を受けました。

医師に「EMMA検査の再検査をすることになりますか?」と確認すると、「これくらい乳酸菌があれば再検査の必要はない、ちゃんとサプリメントを飲めば大丈夫。」とも言われていました。

 

そこから毎日、私は乳酸菌が増えることを願ってラクトフェリンを服用する生活を続けました。

普通ならば3カ月後に凍結胚盤胞移植をする流れになるのですが、私はうつ病やら気管支喘息を患い、すぐに凍結胚盤胞移植をできる体の状態ではなかったため、移植まで3カ月どころか、半年もかかってしまいました…。

もちろん、その間も毎日ラクトフェリンを服用していたので、乳酸菌が増えていると信じて疑っていませんでした。

 

移植できることが決まり、特に子宮内フローラに関する再検査はせぬまま、凍結胚盤胞移植に臨みました。

結果、着床せず撃沈…。

でもこの時は胚盤胞のグレードが悪かったため、子宮内フローラのせいだとは1mmも思いませんでした。

 

すぐに転院先を勧められ、EMMA検査から7か月後、凍結胚盤胞移植からは1か月が経ったある日、転院先でグラム染色を受けることになったのです。

転院先では、前の病院で検査した有無に関わらず、初診の人が絶対受けなければならない検査がいくつか設定されており、その基本的な検査項目の中にグラム染色が入っていました。

私は転院に関係なく、ラクトフェリンのサプリはずっと服用し続けてたので、この検査は問題なくクリアするだろうと余裕をぶっこいていました。

ところが、転院先で受けた様々な検査の中で唯一引っかかったのがこの検査だったのです!!

 

「陰性」と判明した時は、色んな疑問が脳裏を駆け巡りました。

・7か月前には確かに存在した乳酸菌がなぜ消えてしまったの?

・ラクトフェリンを飲んでいたのにどうして増えずに減ってるの?

・だから1カ月前は着床しなかったの?

などなど。

けれども同時に、転院して見つけてもらえて良かったとも思えました。

前の病院のままだと一生調べることがなかったでしょうし、この原因に気づかぬままさらに体外受精や移植を重ねていたらとんでもないお金をドブに捨ててしまうところでした。

私の子宮内から乳酸菌が消えた原因

子宮内の乳酸菌がなくなった原因を突き止めなければ、いくら薬で治療してもまた消えてしまうかもしれません。

私はEMMA検査を受けてから、グラム染色検査を受けるまでの7か月の間に、自分が何をしていたか回想を始めました。

 

原因として一番思い当たることは、抗生物質の服用です。

気管支喘息を患ってしまった時、まず耳鼻咽喉科を受診し、その後呼吸器内科を受診することになりましたが、どちらの病院でも抗生物質が処方されました。

言わずもがな、抗生物質は体にいる微生物の成長を阻止するために処方されるのですが、ばい菌だけでなく、体に悪さをしない常在菌や善玉菌をも減らしてしまいます。

3日間など短期の服用であればそこまで心配することはないかもしれませんが、私の場合は「耳鼻科の抗生物質が効いてないかもしれないから。」と呼吸器内科で違う抗生物質を処方されたため、抗生物質の服用期間が長くなり、子宮内の善玉菌である乳酸菌までもきれいさっぱりなくなってしまった可能性があると思っています。

 

次に大きな要因として、ストレスが考えられます。

転院先の病院でもらった子宮内フローラに関するパンフレットには、『過剰な膣洗浄、喫煙、飲酒、慢性的なストレスは細菌性膣症を悪化させます』と記載されていました。

だから生活習慣を改善しましょうと。

この中で私が当てはまるのはストレスしかありません。

善玉菌である乳酸菌が減ると、悪玉菌が増える原因になってしまうので、着床不全だけでなく他の悪影響も心配になりますよね。

なんだかおりものが臭う!など自分で異常に気付ければ良いですが、私はグラム染色で乳酸菌「陰性」と言われた時はおりものの異変など気になる自覚症状は何もなかったです。

ただ、私はEMMA検査を受けてからの半年間、心療内科でストレスを軽減すべく相談に乗ってもらっていたものの、休職中にも関わらず職場から嫌なお手紙が届いてうつ症状が悪化したり、気管支喘息で咳が止まらず苦しい日々を過ごしていたため、過度なストレスを抱えていたことは自覚しています。

今は退職してかなりストレスから解放されましたが、この先どんなに薬、ラクトフェリンのサプリ、食生活などで乳酸菌を増やす努力をしても、過度なストレスを抱えるとまた乳酸菌が減ってしまう可能性があるなと思います。

ということで、不妊治療をする中でストレスの原因を取り除くことは重要だと改めて感じました。

乳酸菌を増やすためにやっていたこと

処方された薬

グラム染色検査で「陰性」と判明した私には、医師から「レベニン」という薬が処方されました。

3種類の乳酸菌が配合されている錠剤で、1日3回毎食後に2か月間服用することになりました。

そして、薬がなくなる直前にグラム染色の再検査を受けることになりました。

サプリメント

ラクトフェリンのサプリは引き続き服用しても問題ないということで、私はレベニンの服用と同時期にこちらも続けていました。

ラクトフェリンの服用タイミングについて、以前の病院では1日3回 1錠ずつ 食間に飲むよう指導されていましたが、メーカー推奨の服用タイミングは1日1回 寝る前に 3錠を飲むとなっていたため、私はこのタイミングで寝る前に変えました。

空腹時に服用して1日当たりの服用量を守っていればどちらでも良いみたいですが、食間は忘れやすかったので寝る前のほうが続けやすいなと感じました。

ラクトフェリンが子宮内フローラに効果がある理由や、私がどこのメーカーのラクトフェリンを買っているかは、過去の記事でご紹介していますので気になる方はご覧ください。

ERA検査、EMMA検査、ALICE検査、子宮内膜日付診の結果

食生活

他にも、これはおまじないレベルかもしれませんが食生活を少し見直しました

私は発酵食品が嫌いで、納豆、キムチ、漬物を一切食べない生活を送っていました。

一方、夫は「納豆大好き!キムチ大好き!毎朝ヨーグルトを食べる!」と言うくらい、食の志向が健康的すぎて、お通じが良すぎます(笑)

たまに、腸内フローラゆるゆるすぎないか?と心配になるくらいですが、それに比べれば私って便秘気味かも…と思うことがありました。

ラクトフェリンを飲んでいると、子宮環境だけでなく腸内環境も良くなるため便通は改善していたのですが、それでも夫ほどの快便ではありません。

どうしても納豆、キムチ、漬物に抵抗のある私は、せめて1日1回はヨーグルトかヤクルトを取り入れることを目標にしました。

毎日、薬やサプリメントを飲み忘れないようチェックを付けているノートがあるのですが、そこに朝・昼・晩の発酵食品チェック欄を追加して、忘れないよう努力しました。

1年に2~3回ですが、夫が作ってくれるキムチ鍋やキムチチャーハンも食べれるようになりました。ヤクルトを飲むと翌日かなりお通じが良くなるので、腸までちゃんと届いてるなと思います(笑)

妊活仲間からは「私は自宅でヨーグルトメーカーを使ってヨーグルトやR-1を手作りしているよ。」と聞き、それはナイスアイデアだなと思いました!

ヨーグルトメーカーは、牛乳パックがそのまま立てられるものが雑菌が入りにくくて便利ですよ。

 

ヨーグルトメーカーは、種菌として市販のヨーグルトを少し牛乳に加えて牛乳を発酵させて増産するのですが、自宅でやっている友人によると、できたものを次の種菌にして…ということを何回も繰り返しているとだんだん酸っぱくなってくるため、ヨーグルトを買い直すそうです。

R-1をヨーグルトメーカーで増産している友人も同様に、何回も繰り返しているとしゃばしゃばになってくるのでそうなると新しいR-1を買い直すと教えてくれました。

グラム染色の再検査、結果発表

レベニンを続けること1カ月と3週間、そろそろグラム染色の再検査を受けなければなりません。

しかし、この検査は生理中は受けることができないのです。

そんな時は、薬を追加で処方してもらい、生理がない時期に予約を取らなければなりません。

私はガッツリ生理と重なったため、追加でレベニンを処方してもらうことにしました。

 

グラム染色の検査や再検査は保険適用なのに、レベニンの処方は保険適用外でした。

妊娠・着床を目的として子宮内フローラを増やすためレベニンを処方するのは保険が適用されず全額自費ということなんでしょう。

なんだかなぁ…と思いますよね。

私は1週間分くらい処方してもらえれば良いかと思っていたのですが、1週間分と言わなかったためか、30日分も処方されました

 

再検査は生理が終わってすぐ受け、4日後に結果を聞きに行き、めでたく「陽性」となりました!!

医師からは、「子宮内にある程度乳酸菌が定着したと思われるので、レベニンの服用はこれでやめていただいて結構ですが、余ったレベニンを飲み続けても、別に体に悪いものではないので問題ないです。」と言われました。

その時点で約70錠余っていたため、私は独断で発酵食品を取れなかった日に飲もうと決め、その後3カ月間ちまちま使っていました。

 

子宮内フローラは改善したはずなのですが、それでもなかなか妊娠せず、数か月後には体外受精やERA検査をする話になりました。

レベニン服用終了から時間がだいぶ経過したため、私はERA検査と同時にEMMA検査を受けたほうが安心かな?でも高くつくな…と考え悩みました。

医師からグラム染色の再検査をしようか?という話も一瞬出たのですが、結果的には移植周期にある薬を処方してもらうことで、EMMA検査もグラム染色検査も受けなくて良いことになりました!

この話はまた後日、別の記事で詳しくご紹介します。

ABOUT ME
hayachan
33歳で不妊治療クリニックに通い始め、次々と予期せぬ展開へ。34歳で仕事と治療の両立が困難になり泣く泣く休職。治療費は200万円を突破し、35歳で退職。そんなリアルをお伝えします。